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☆When We Hit The USA!!☆ アメリカ初体験記 〜閑話休題 #1〜

<アメリカ旅行豆知識>

実際に旅行に行ってみないと知り得ない渡米豆知識。
僕自身が体験した初めてのアメリカでの経験を記していきます。


1:ESTA

アメリカに入国するにあたり、90日以内の旅行にはビザが不要なのですが、
代わりにオンライン渡航認証、「ESTA(エスタ)」が必要になります。
入国に際しいろんな質問に答え(犯罪歴なども設問されています)、
クレジットカードで14ドルを決済して完了となります。

代行サーヴィスを提供している会社もありますが、料金が発生します。
悪質な代行会社も報告されているらしいので、自分でやることをお勧めします。
公式のページから、日本語で簡単に申請出来ます。

渡米前までに必ず済ませておきましょう。
怠ると、最悪入国出来ない可能性もあるそうです。


2:入国・出国審査。

荷物検査などは基本的には国内便と同じですが、
アメリカ入国の際は英語の質問(入国の理由等)をされます。
まぁ「Sightseeing(観光)」くらいの英語は知っていて損はありません。

国内便でもそうですが、最近は機内にカメラのリチウム電池等を積めないらしく、
予備の電池は手荷物として持ち込むことが義務づけられています。要注意。
ちなみにアメリカ国内では、預ける荷物ひとつにつき25ドルを請求されます。


3:両替、及びお金の件。

両替は、日本語の通じる成田で済ませていくことをお勧めします。

なお、多くの場合綺麗なピン札をもらえたりするのですが、これが問題で。
あまりにキレイなお札は、現地で偽札と疑われたりすることがあります。
持ち歩くお金は出来るだけクシャクシャにしてしまいましょう。
そして100ドル札(特にピン札)はまさにそれの最たるもので、
店員さんに嫌な顔されたり、目の前で透かしをチェックされたりします。

例えば10万円くらいを両替するとき、100ドルをなるべく持たないのがベター。
ずいぶんと分厚い札束になりますが、20ドル札などの便利な札を多く持ちましょう。

アメリカで出逢った人々の多くがポケットから輪ゴムで留めた20ドル束とかを、
(日本人から見れば大雑把すぎるほど乱雑に)持っていたのが印象的でした。
さすが、マネークリップなんてモノがある国だなぁと思ったものです。

あと、小銭は25セントの使用頻度が高いです。電話、ランドリー、地下鉄など。
ちなみに小銭は帰国時に換金出来ません。できるだけ使い切りましょう。

とはいえ、やはり米国はカード社会。
カードがとても信頼性が高く、現金よりも優遇されたりします。
防犯の意味からも現金よりカードを持っていた方がベターです。


4:チップ。

日本にはないシステムの代表格、チップ。
提供されるサーヴィスに対し、支払うのが常識になっています。
例えばホテルのベッドメイキングに対しては、枕元に1〜2ドル。
タクシーにはメーターに出ている金額に、+10%くらいを加算。
レストランでは15〜20%を支払います。

もちろん、あまりシビアにならず、ざっくりした金額で大丈夫です。
チップを忘れると、不機嫌になったり、サーヴィスの質が落ちる場合もあります。


<続く>
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by steeldog_79 | 2014-09-10 00:41 | Report | Comments(0)

☆When We Hit The USA!!☆ アメリカ初体験記 〜Epilogue〜

アメリカに憧れ続けて30年。
ついにアメリカに行くことになった私、
Photographerマツモトカズオのアメリカ体験記です。

***

〜Epilogue〜

<続き>


僕らは日本に、福岡に帰ってきた。


今日で、帰国からちょうど2週間が経過した。
帰国してしばらく、僕はヌケガラのようになっていた。
夜中に目が覚めてはアメリカのことを想って眠れなくなった。
アメリカの夢を見て目覚めることすらあった。

大きすぎた。
僕の中でアメリカ体験というのは、
あまりにも大きくて心を捕えたままにいる。


30年も憧れ続けた国は、本当に面白かったのだ。

時に憧れというのは、長く抱きすぎると心の中だけで成長し、
実際に目の前にすると「あぁ、大したことなかったなぁ…」と思ったりするものだ。

だけど僕のアメリカは、抱き続けたイメージよりも遥かに面白く、強烈だった。


僕は自分自身に宣言した。
そう遠くないうちに「必ずもう一度アメリカに行く!」と。
一度行って"行った気になって"アメリカを語るなんてカッコ悪い。
何度も足を運んで、もっとアメリカを知ってからだ。アメリカを語れるのは。

以来、アメリカに行くこと、アメリカに仕事で行くことを考える毎日。
この夢見心地は、当分醒めることはないだろう。きっと醒めないんだと思う。

ブルーハーツが歌ってた。
「夢が叶うその日まで 夢見心地でいるよ」って。
今がまさにその状態なのである。


再び渡米できることがあれば、
またここでおもしろおかしく書きたいと思う。
いつになるか約束はできないが、そう遠くない日であることを願っている。

この僕の初渡米に関するブログ記事を書くにあたり、
最初はまさか14話(プロローグ含む)まで行くとは思わなかったのだが、
いろんなことがありすぎて結果としてこんなにも長くなってしまった。
(いや、実はこれでも簡略しており、本当はまだまだ書けるのだが)

僕の稚拙な駄文にお付き合い頂いた方々に、心から御礼申し上げたい。
ありがとうございました。



さて。

旅の記録はこれにて終了するが、
次回は少しだけ、僕ら自身が味わったあるあるネタというか、
これからアメリカに行く人のための豆知識的なモノを記したいと思う。

一度しか行ったことないくせに、少々先輩面して書くことをご容赦頂きたい。
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by steeldog_79 | 2014-09-06 00:40 | Report | Comments(0)

☆When We Hit The USA!!☆ アメリカ初体験記 〜Episode 12〜


アメリカに憧れ続けて30年。
ついにアメリカに行くことになった私、
Photographerマツモトカズオのアメリカ体験記です。

***

#12 "Leaving on the Jetplane"

<続き>


8月21日・朝。


ホテルで目覚めることが、こんなにも喪失感を感じるものなのか。
毎日「さぁ今日は○○に行って××をするぞ!」と思ってたアメリカ滞在。
今日の目的はたったひとつだけ。「帰国」である。

月並みな言葉だが、本当に「あっという間の」6日間。
それぞれが濃密であったことは言うまでもないが、
それが疾風怒濤の如く過ぎ去ってしまったことを実感する。


ホテルのロビーで、昨日作ったポストカードを郵送する手続きをする。
yukoは昨日の深夜まで宛名書きに奮闘していたのだ。
インド系のスタッフが話す敬語に苦戦しつつも任務完了。
アメリカ発の残暑見舞いはポストへと投函された。

そして出国するJFK空港への足を確保。
比較的安価な乗り合いのワゴンは満席だったため、
ホテルと契約しているタクシーを呼んでもらった。


お世辞にも最高の部屋とは言いがたい一室ではあったが、
NY滞在中、クタクタになってはここに帰り、ここで休んだベースキャンプ。
離れるときは少々センチメンタルになるものだ。

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最後のチップを枕元に置き、3日間の宿に別れを告げた。

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階下には既にタクシーが待機していた。
イエローキャブではなく、日本のタクシー並みに丁重な対応のキャブ。
バゲッジを積み、走り出した車内からマンハッタンを無心に眺めた。


JFKまでは40分くらいだったろうか。

もっと長く感傷に浸りたくもあったのだが、
こういう時ほど時間は早いものだ。


aceも間もなく合流し、帰国の準備に入る。

ちょっと面白かったのは、バゲッジを預けるとき、
手荷物検査、出国手続きその他が恐ろしくルーズだったことだ。
(何故か我々3人の中でaceだけが検疫に引っかかったのだが)

入国は厳密に。出国は寛容に。
そういうものなんだろうな。


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アメリカ最後の乾杯を三人で迎えようと、
空港内のチキンウィングの店に入る。

aceと僕はビールを。yukoはサングリア。
「また来よう、アメリカ!」と乾杯した。

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そういえばアメリカの生ビールにはほとんど「泡」がない。
aceが言うには「泡よりも中身を注げ!」的な発想のようだ。

やってきた辛口のチキンを味わい、ビールを喉に流し込み、
僕らのアメリカ最後の晩餐は終わったのだった。


名残惜しい時間ほど早く過ぎる。
あれよあれよという間に搭乗時刻となった。

帰りはまたもB747型機。
喜びよりも切なさの方が勝っていたことは言うまでもない。


成田行き、デルタ航空DL473便。
定刻通り14:50にJFKを飛び立った。
ジョン・デンヴァーの"Leaving on a Jetplane"が脳内に流れた。


ここからの13時間、記憶は大して残っていない。
行きほどの緊張はもちろんなかったし、
実にセイフフライトだったから。

唯一鮮明に覚えていることは、機内食が恐ろしく不味かったこと。
日本発の便は機内食を日本で製造しているため美味なのだが、
アメリカ発の便は製造国がもちろんアメリカ。
「機内食は不味い」と連呼していた先達の言葉がもう一度リフレインした時間だった。



日本には、時差を超えて22日の17時半に到着した。

入国審査も思いのほかあっさり終わり、
バゲッジを受け取ってJALカウンターで福岡行きの段取りを取る。
日本に着いてから、yukoは猛烈な体調不良。これが時差ボケというものだろう。

この旅最後のフライト。JAL3057便、福岡行き。
12時間ものフライトに慣れたせいか、2時間の空旅はあっという間に感じられた。
21:30。雨の福岡空港に無事着陸。

aceとは「おつかれさん!」と挨拶を交わして解散。
僕ら夫婦もタクシーで家に向かった。


家に帰ると、猫たちが熱烈に迎えてくれた。

そこで僕らは実感したのだった。
この素敵すぎるアメリカへの旅が、今すべて終わったのだ、と。



<最終話に続く>



Photo:yuko
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by steeldog_79 | 2014-09-05 01:06 | Report | Comments(0)

☆When We Hit The USA!!☆ アメリカ初体験記 〜Episode 11〜

アメリカに憧れ続けて30年。
ついにアメリカに行くことになった私、
Photographerマツモトカズオのアメリカ体験記です。

***

#11 "Japanese man in New York"

<続き>


8月20日。

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朝食はホテルとなりの店へ。
僕はベーグルを、yukoはサンドウィッチをオーダー。
今日はやることが多いので、早々にホテルを出た。


yukoの勤務先では、夏休みに暑中見舞いを送りあう慣例があり、
せっかくだからオリジナル残暑見舞いをアメリカから送ってみようと、
それを作ってくれる店(日本でのKinko'sのような)を探す。
プリント屋や写真屋を3件回って対応してくれる店を見つけ、
yukoがミネソタで爆走しているポストカードを製作した。

ここのオーナーとはNYと東京の家賃の話やフォトグラファーの話で盛り上がり、
「日本でいい写真が撮れたら送ってくれ」という話に発展。
もしかすると、彼と「仕事」をするかもしれない。

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その後、徘徊しつつもブロードウェイ通りを南下。
アメリカの街をフラフラできるのもあと一日。
そう考えると若干の切なさが漂った。

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ところで、アメリカのクルマはなかなかにワイルドである。
日本のような車検制度が無いせいか、壊れたら壊れっぱなしのクルマがやたらに多い。
凹み、傷なら分かるが、部品の脱落なんて普通なのだ。
写真のように、フロントごっそり外れてたりする。
善し悪しはともかく、なんとも大らかだ。
(…いや、はたしてそれは「大らか」なのか??)

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さて、ブロードウェイ通り。
途中で有名なジュリアード音楽院なんかも通りつつ、
「そういえばNYは歩道の信号が赤でもクルマ来てなかったら渡っちゃうんだよなぁ」
なんて、今更ながら思っていたことを反芻してみたりした。

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何だか見覚えのある地球儀の下で写真を撮り、
タクシーに乗ってマンハッタン島外のブルックリンに向かう。

しかし、このタクシーの運転手がこの旅で最も最悪だった。
中国系らしき彼は「ブルックリンの○○に行きたい」と告げると、
「ぶるくりん?ぶるくりん??」と何度も聞き返すし、逆に彼の英語も聞き取れない。

グルグルとマンハッタンを回ったあげく、やっとクイーンズボロ橋を渡ったかと思えば、
こちらを振り返り、我々客に対して「道は合っているか?」と聞き返す始末。
もう一度説明すると、iPhoneを2台駆使してマップを再検索。
やっと辿り着いたのは予定より30分ほど遅れてからだった。

恐らく彼は、マンハッタン外は苦手だったのだろう。


さて。着いたのはモーターサイクルショップである。

せっかくNYに来て観光だけで帰るのは惜しいと思い、
日本のバイク誌の仕事を受けてショップ取材にやってきたのだ。
ここは日本から身一つでやってきたオーナーが経営しており、
その彼は今や全米でも著名なバイクビルダーとなっている。

彼と、彼のショップと、バイクとを取材。
彼の話すストーリーは実に興味深いものとなった。
(媒体に出るまで詳細は記せないことをご容赦頂きたい)


僕自身、小学生の頃からアメリカに住みたいと思っていた。
だけど実践できず、住むどころか旅行にすら35になるまで行けなかった。

対して、ストイックに目標のために邁進しそれを実現させているオーナー。
焦りというか、嫉妬というか、もどかしさというか…
何とも言えぬ感情が僕の尻を叩いてくれた気がした。


帰り際、オーナーは「もうひとり面白い日本人がいるよ」と教えてくれた。
せっかくだからと、マンハッタンにあるショップに向かう。

こちらの彼も日本から出てきてバイク屋の門を叩き、
紆余曲折の後に頑固なアメリカ人オーナーの片腕にのし上がった男だった。
本人はおもしろおかしく自分のストーリーを話してくれたのだが、
それは客観的な立場で聴く僕にとってはとてつもなくファンタスティックで、
ちょっとした短編小説よりも全然おもしろかった。


あっという間に日が暮れて、店は閉まり、僕らも帰ろうとした時、
「これから家でBBQするから来ないか?」と思わぬ誘いを受けた。
僕らはそのお誘いに、喜んでお邪魔することに。


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彼と彼の友人と、僕ら夫婦の4人。
日本語が飛び交うのだが、ここはアメリカで。
僕らはアメリカのことをとにかく聞きたかったし、
彼らはずいぶんと帰っていない日本のことを知りたがった。

バイクの話やエンターテインメントの話、
いろんな話で盛り上がっていくうちに、時間はあっという間に過ぎていった。

23時頃だったろうか。僕らはホテルに帰ることに。
彼はお土産にと、ペアのファイアーキングをくれた。
またNYに来るよ!と約束し、僕らはタクシーに乗った。


タクシーの中で、僕はいろんな想いでアタマがいっぱいになっていた。
気軽に「現地の日本人と話せたら楽しいだろうなぁ♪」と思って行った取材。
だけど(すごくいい意味で)僕は打ちのめされた気がしていた。

「諦めていない」と言いつつも遠い存在に思っていたアメリカ。
そのアメリカで仕事をしている人間とのコンタクトは、
なんというか…劇薬のような良薬というか…僕の心身に響いた。

座席の横で、意外なことにyukoも呆然としていた。
彼女は、このアメリカ滞在で最も衝撃と感銘を受けた夜だったと語った。


僕ら夫婦は、必ず近いうちにアメリカにもう一度来ようと誓った。
そのために、日本での仕事や諸々を今まで以上に頑張ろう、と。


こうしてニューヨーク最後の夜は、僕らにとって最も特別なものとなった。



<続く>



Photo:マツモトカズオ & yuko
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by steeldog_79 | 2014-09-04 00:35 | Report | Comments(2)

☆When We Hit The USA!!☆ アメリカ初体験記 〜Episode 10〜

アメリカに憧れ続けて30年。
ついにアメリカに行くことになった私、
Photographerマツモトカズオのアメリカ体験記です。

***

#10 "Lost in Central park"

<続き>


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MoMAを出てから、僕らはセントラルパーク方面に向かった。
それにしてもこの街には、至る所にスターズ&ストライプスがはためいている。
そういえばミネソタのコーン畑の中にあった田舎の一軒家にも国旗が泳いでいたっけ。

日本で平素から国旗を靡かせていたら、「あれ?今日は祝日だったっけ?」とか、
「いやぁ、"右"だねぇ」なんて言われてしまうところなのだが。
その辺の差異が、国民が国に敬意を示しているか否かの違いなんだと思う。

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さて、セントラルパーク。
感想を一言で言うならば「アホみたいに広い公園」である。
雑多な言い方で申し訳ないのだが、それが僕の率直な感想であった。
事実、その広さに僕らは翻弄されることとなる。


ここを訪れるにあたり、僕が興味を持っていたのは犬。
ここには数多くのニューヨーカーたちが愛犬を連れて歩いていると聞いていた。
日本でドッグフォトを撮っている者として、それには興味が湧いていたのだ。

事実、犬は実に多かった。

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様々な犬種が飼い主に連れられており、さながら犬の万国博覧会のようだ。

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驚いたのは、ほとんどの犬たちにしっかりとしつけが行われていることだ。
サークルの中を走っていたノーリードの犬たちですら、リードが繋がると途端に大人しくなる。
すれ違う人間や他の犬たちに無駄吠えをする犬もほとんどいなかった。
やはり欧米はペットについて日本より遥かに先進国なのだと感じた。

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犬や馬車に目を奪われている中、もうひとつの「名物」にも驚かされる。

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リスである。
曰く、アメリカでは日本での野良猫と同じくらいの頻度で「野良リス」を見かけるという。
若干「ホントかよ…」と思っていたのだが、これは紛れもない事実であった。
そこらじゅうにいるリスたち。至る所で走り回り何か食っている。

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木の実が豊富な上、人が食いかけの林檎を投げ与えたりしている。
なるほど、きっと天敵もいないだろうし、ここは彼らの天国に違いない。
ちなみにリスは英語で「squirrel」。実に発音が難しいので要注意だ。


さて。歩き回ること2時間ほど。僕らはさすがに疲労していた。
そろそろ公園の外に出てタクシーでも拾ってホテルに戻ろうかと話していたのだが、
この公園の遊歩道は全くもって複雑な迷路のようになっており、
僕らは西か東のアヴェニューに出たいだけなのにそれにすら辿り着けずにいた。

家内は地図やペットボトルの入ったトートバッグをぶら下げており、
僕はほぼ「仕事用機材一式」といったカメラ類&ラップトップを背負っている。
そしてふたりともコンバットブーツ。これはしんどい。

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何しろ、園内に博物館や動物園や湖(池?)すらある巨大公園。
園内の地図すら持たぬ僕ら夫婦には訓練か、はたまた罰ゲームのような行軍だ。
要はビルの方角に向かえば東西どちらかのアヴェニューに出るのだが、
公園の真ん中は森が深すぎてビルなど見えてこないのである。

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どうにかランドマークとなるアリス像やロミオ&ジュリエット像を辿り、
西側の85St.あたりに出た頃には、すっかり日も暮れはじめていた。

「85まで来たし、(ホテルのある)94まで歩こうか…」
「そうだね、タクシー代もったいないし…」

こうして、"魔の公園"に数時間に渡って囚われた哀れな日本人夫婦ふたりは、
やっとのことでベースキャンプである安ホテルにたどり着いたのであった。
(断っておくが、セントラルパークは実に面白かった。しんどかったが
「二度と行くか!」などとは思わない。また必ず行く。地図を持って、ね)


さて晩飯だ。

疲労した今日を締めくくるディナーは「ニューヨークらしいもの」を食べたい。
そうなると、NYスタイルのピザかステーキのふたつが僕らの脳裏に浮かぶ。
ピザ店は近所になかったのだが、ステーキ屋はクタクタな帰り道に視界に入っていた。
よし、あの店に行ってみよう!とホテルを出た。

店はホテルの裏通りにあり、徒歩5分ほどで到着した。
そして店の前に掲げられてたメニュー表で価格を確認する。
実はミーハーなガイドブックによると、NYのステーキは値段が高いらしい。
有名店なら2人前で$95(約一万円)なんて書いてあったのだ。(もちろんドリンク別)

しかし下町のこの店はそれらの店よりも圧倒的に安かった。
迷わず、この店に決めた。陽気な女性店員に導かれテラス席へ。

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ふたりとも、もちろんステーキをオーダーした。
そして僕はビール、yukoはアメリカでハマったサングリアを飲む。
運良くこの日は店内でJazzの生演奏がある日で、
それを聴きながらのなんとも優雅な時間の流れに疲れも癒された。

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セントラルパークの思い出を話しているうちに、
ミディアムレアに焼かれたステーキがやってきた。
家内は、この日いちばん素敵な笑顔を見せてくれた。

ステーキにポテトやサラダの載ったプレートは美味で、
日本とは違う味付けに今更ながら味覚で「NY感」を感じた。


うまいステーキにうまい酒。
今回の貧乏旅で、唯一の贅沢を味わった時間だった。



僕らは、ホテルに帰ってすぐに眠った。
明日は丸一日NYを満喫出来る最後の日だ。

その日は、とても思い出深いものとなる。



<続く>



Photo:マツモトカズオ & yuko
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by steeldog_79 | 2014-09-02 16:25 | Report | Comments(0)

☆When We Hit The USA!!☆ アメリカ初体験記 〜Episode 09〜

アメリカに憧れ続けて30年。
ついにアメリカに行くことになった私、
Photographerマツモトカズオのアメリカ体験記です。

***

#09 "NYC,The city of Art"

<続き>

8月19日。

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この日は洗濯に始まった。
溜まった洗濯物を抱えホテル向かいのランドリーへ。

NYCには恐ろしく多くのランドリー&クリーニング店がある。
景観の関係などもあり日本のようにベランダに洗濯物を干すことは少なく、
ランドリーバッグを抱えて洗濯に来る人たちを昼夜問わず見かけた。

隣のCVSでアメリカではメジャーな"Tide"という洗剤を買い、
クオーターダラー(25セント硬貨)をジャラジャラと洗濯機に入れて待つ。
(この25セント硬貨は電話や地下鉄チケット…もっとも使う硬貨である)

日本よりも比較的安く、洗濯と乾燥が完了する。
Tideのニオイ溢れる、なんともアメリカンな洗濯物が出来上がった。


さて。今日はマンハッタンを歩きまくる日だ。
まずは近所の96st駅から地下鉄に乗る。
チケット購入に少々手間取ったが、無事に乗車。

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噂に聞きしNYC地下鉄。
僕は残念ながら、破壊されたり脱線したり乗っ取られたり…
そういうB級な映画しか観ていないのだが。
それでもその現場に自分がいることに少々の興奮を覚える。

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タイムズスクエア駅で下車後、最初の目的地に向かう。
International Center of Photography、通称ICP。
日本では「国際写真センター」として知られている。

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ここにはどうしても来たかった。
機内で読んだロバート・キャパの弟コーネルが創設した美術館で、
世界的にも珍しい写真専門のミュージアムである。

ここでaceと合流。さっそく現在開催中の2つの写真展を観覧する。
…しかし、である。残念ながら催されていた写真展は今ひとつ僕らに響かなかった。
まぁ、こういうことが起こるのがミュージアムだ。今回は会期に恵まれなかったのだ。
次にニューヨークに来た時、いい写真展が催されていることに期待しよう。

展示よりも写真集の品揃えが素晴らしいショップの方が興味深く、
昔から興味のあった写真集を一冊購入。これが、唯一の自分へのお土産であった。


気持ちを切り替えつつ、3人でタイムズスクエアへ。
NY、マンハッタンと言えばこの場所。
もっともベタな構図をバックに、aceを撮った。

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二人前で15ドルという高めのホットドッグを食し、ここからaceと別行動。
aceはNYのビル街を撮りながら、僕らはベタなタイムズスクエアを撮りつつ北上する。

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タイムズスクエアでは路上パフォーマーのデモが行われていたり、
(この日の夜のニュースに出ていたから、もしかすると僕らも映っていた…かも)

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ネイキッドなお姉さんが公衆の面前でショウの準備していたりと、
我々お上りさんには刺激的で、NYを実感させてくれる出来事が至る所に見受けられた。

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お土産店には、見覚えのあるTシャツやグッズが並ぶ。
ものすごいバリエーションのラインナップ。それだけ売れるのだろう。


しばし徘徊し、次なる目的地「MoMA」へ。
ミュージアム・オブ・モダン・アート。アメリカ近代美術館である。
ここには絶対に行っておけ、と恩師に言われていた美術館だ。

ここでは少々トラブルがあった。

入場券を買って入ろうとすると、係員にバックパックが大きすぎるから預けろと言われる。
ならばとクロークに預けようとすると、ラップトップが入っているなら預かれない、と。
じゃあどうしろと?他にロッカーがあるのか?と聞けば"I don't know!"である。

途方に暮れつつも対策をしてもう一度クロークへ。同じ仏頂面の女性係員だ。
ラップトップは出した?ーはい。出しましたよ。
ふーん。じゃあ開けてみせて!ーほら、入ってないでしょ?
じゃあこっちのジッパーも開けなさいよ!ーはい。入ってないでしょ?
彼女は最後に「預かったモノに何かあっても保証しないからね!」と言い放ち、
僕らはやっとMoMA入場を許されたのであった。…と思ったら。
今度は別の係員に家内が持っていた水のボトルを指摘され、「捨てなさい」と。
まったく…なかなかの重警備っぷりである。

だが、この重警備には理由があったことを後ほど思い知ることになる。


展示の内容は少々割愛する。
何故なら、とんでもなく展示物や展示コーナーが多かったからだ。

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まず目を引いたのはロバート・ハイネケンの作品展である。
これには度肝を抜かれた。今まさに自分がやりたいジャンルの作品群だった。
モノによっては猥褻だとか卑猥だとか言われてしまう作品ではあるのだが、
僕にはとんでもなく衝撃的だった。とんでもなく妖艶で美しかった。

初めっからこれである。まだ6階建ての2階なのに。
しかし、MoMAはまだまだ僕の脳を刺激し続ける。

3階の作品展は正直あまり衝撃を受けることなく、
しかし4・5階で再び興奮を抑えられなくなる。

初っぱなからリキテンシュタインの絵に迎えられ、
展示フロアを歩いていると、人だかりが出来ていている場所があった。

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アンディ・ウォーホル作品である。
あまりに有名な作品ではあるも、もちろんオリジナルを観るのは初めてだ。
かの有名なマリリン・モンローのイラストレーションも展示されていた。

そして、今回最もの衝撃は突然にやってくる。
とある小さな絵に、この日1・2を争うほどの人だかり。
背の高い欧米人をかき分けて…その作品に鳥肌が立った。

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サルバドール・ダリの最も有名な作品「記憶の固執」である。
僕は絵画には疎いのだが、そんな僕が最も好きなダリの作品。
まさか、ここMoMAにあったとは!ゾクゾクした鳥肌が治まらなかった。
正直に言って、これとハイネケンを観られただけでも僕は十二分にお腹いっぱいだ。

さて。MoMAに限らず、アメリカの美術館というのは基本的に大らかで、
写真は撮っていいし、作品のすぐ近くまで寄って質感を愉しみことも可能だ。
(もちろん、会場や作品によっては撮影禁止だったり柵があったりもするが)
故に、名画の目前まで近寄り、そのタッチを詳細に味わうこともできるのだ。

ただ、近寄りすぎるとゴツめの警備員に「Mister! Too Close!!」なんて怒られるが。
なるほど、入口での重警備とも仕方あるまい。


その後もMoMAは僕らに衝撃を次々に放り投げてくる。

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おぉぉ!ゴッホの「星月夜」じゃないか!
シャガールの「私と村」!ピカソの「鏡の前の少女」!!

写真に関してもそうだった。
期待はずれだったICPのことを忘却してしまうほど、
アーヴィング・ペンやリチャード・アヴェドン、
日本人では森山大道に細江英公…恐ろしいほど短時間に名作を目撃した。

MoMA。
僕はもう一度、ここに来なければならないと思った。


…かれこれ、5時間はこの美術館に滞在しただろうか。
疲れた。非常に疲れた。ブーツでフロアを歩き回ったから?
入って早々に警備員とのハプニングがあったから?

いずれでもない。
世界に名だたる名作たちにすっかりボディブローを食らったからである。



<続く>



Photo:マツモトカズオ & yuko
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by steeldog_79 | 2014-09-01 15:41 | Report | Comments(0)


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