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ニューヨーク、再び。  ☆★ #08 The Brooklyn Invitational ★☆

9月19日。

いよいよBrooklyn Invitational 当日がやってきた。
相変わらず劣悪なホステルを早々に出発し、
近くのデリでハムサンドを買う。

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今回のワーストメモリーだと先述したホステルだが、
ひとつ素敵なポイントを挙げるとしたら、
ここのデリのサンドウィッチは結構美味かった。

僕は毎朝ここでサンドウィッチをオーダーしていた。
客も店員も南米系でスペイン語が飛び交うため、
僕以外のみんなが話す言葉はさっぱりわからなかったけど。

全然時間通りに来ないバス。
15分くらい待ってやっと来たバスに乗って会場へ向かう。
Google Mapのおかげで乗り換えもスムーズにこなし、
目的の場所へたどり着く。

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ROOT studio BROOKLYN。
かつて、ケイノさんの師・INDIAN LARRYのショップがあった場所だ。

写真スタジオなのだが、そのサイズはなかなかのモノ。
白ホリゾントのスタジオが4面もあり、機材も凄まじい品揃え。

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スタジオライティングからアイデアを得た照明器具など、
なんともクールなスタジオ。いちカメラマンとして、しばし圧倒される。

いつかこのスタジオで撮影してみたいものである。

このスタジオの中で開催されるInvitational。
ケイノさんは慌ただしく会場の準備をしていた。
それをちょっとだけ手伝ったのち、時刻は午前9時。
メディアの為に設けられた取材時間になった。

アメリカや各国のメディアとともに撮影を開始する。
正直、テンションが上がる。海外で、他誌のカメラマンと仕事。
こういう仕事のスタイルを夢見てたからなぁ…。感慨深い。

展示されたバイク27台もすごいラインナップ。

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全米の、そしてドイツや英国や日本の…
高名なビルダー達のマシン達が白ホリのスタジオに整然と並んでいる。

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入っていきなりライアン・グロスマンのナックル"The Graped Ape"。

伝説のビルダー&ペインターDean Lanzaの名作「Quick Silver」を復活させた、
Vintage Dreamのライアン。この Graped Apeも Dean Lanzaの作品。
なんだろう。この手のサヴァイヴァーには妖気のような雰囲気がある。

そんな妖車の向かいに現行アグスタのレーサーが並んでたりする。
これがこのBrooklyn Invitationalの醍醐味。
歴史的背景とかバイクのジャンルなんかを全て超越した、
クールなモーターサイクルが整然と並んでいる。

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足元にはJUNさんが手がけた無垢のネームプレートが鎮座するのみ。

マシンの周りには一切の修飾が排され、
純粋にバイクのみを"鑑賞"する。
この日限りのモーターサイクル・ミュージアム…!

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こちらはEhinger KraftradのUwe Ehingerが手がけた"Speedster"。
まさか、実車を眼前で見られるとは思わなかった。
造形の細やかさやデザイン、ギミックの独創性は、
なんとなく「あぁ、ライカを生んだ国の作品だなぁ」と思えた。

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その隣には日本人の作ったモーターサイクル。
Brat Styleの Go Takamine氏の"Chout"。
27年スカウトのフレームに、40年代チーフのモーター。
これもUweのバイクと同じく今年のBORN FREEに出展されたバイク。
ネットや各誌で目にしていたが、それが目の前にあるという興奮!
ご本人にも会うことができたのだが、実に快活なナイスガイだった。

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さらにはChabott EngineeringのShinya Kimura氏のCB。
これもメタルワークが凄まじい!なんというか、絶妙な「ハンドメイド感」というか、
ちょっとした曲線だったり歪み(無論、人為的に作られたモノ)なんかが、
木村氏がこのマシンを製作しているシーンを夢想させてくれる。
ご本人は残念ながら来場できなかったらしいのだが、
いつか取材&撮影させてもらいたい日本人の一人だ。

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繰り返しになるが、そんな旧車ベースのカスタムマシンのすぐ隣に、
こんなハイパフォーマンス・マシンが並んでいたりするのが楽しい!
これはRoland Sands DesignがVICTORYと共に、
かのPikes Peak Hillclimbに挑んだというマシン。

ところで、日本ではちょっとしたカスタムに"RSD"のパーツを見受けるが、
果たしてRSDのパーツを装着したマシンに乗っている日本人の何割が、
ローランド・サンズという人を、ブランドをちゃんと認識しているのだろうか。
何かを纏う時は、そのバックグラウンドも知っておくべきだ。
そうすると、もっとRSDに敬意を覚え、愛するようになる。…そんな気がする。

さて、ここで僕が最も会いたかった、再会したかったマシンを紹介したい。

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ケイノさんが昨年製作した"Rhapsody in Blue"だ。
YAMAHAヨーロッパのYard Build Projectに於いて、
Keino CyclesにXJR1300のカスタムオーダーが入ったのは昨年の話。
僕が昨年お邪魔した日、その日こそ、このバイクが完成した日だった。

YAMAHAとの契約上、その時は撮影することができなかったのだが、
今年のInvitationalのタイミングでヨーロッパツアーから凱旋。
ついに日本のメディアとして"Rhapsody in Blue"を撮影できた。
ブルーをベースとした、YAMAHA伝統のストロボカラーが美しく、
フォークのギミックやメタルワークにケイノさんの技術とセンスを垣間見る。
この一枚を撮影した時、偶然に天窓から陽光が差し込み、
スポットライトのようにブルーの車体を輝かせた。
「カッコいいわぁ…!」素直にそう思った。

このバイク、このあと売り出されるらしい。
欲しいなぁ…。似合わないけど。
これに乗れる人間は幸福だよ。本当に。


さて。

展示会場のオープンは13時。
同じブロックで現・Indian Larryのブロックパーティが開催されており、
この界隈はなかなかにヘヴィなバイク渋滞が発生していた。

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ROOT Studioの前にも開場を待つ連中が列を成していた。

そして開場。
27台のマシンを観るべく、フリークたちが展示会場になだれ込む。

展示エリアの対極にあるスタジオには物販スペースがあり、
そこでTATTOOだったりショップブースが並んでいる。

その一角で、スタジオでの開催らしく
フォトセッションが行われていた。

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フォトグラファーのJames Stoneのフォトセッション
来場者を黒と白の背景で撮影している。
これは例年の恒例イベントらしく、撮られたい連中が列を作っていた。
僕はJamesに許可をもらって撮影シーンを見せてもらった。
今までに日本で見た撮影シーンとは全く違う撮影。
ライティング云々はもちろんだが、色々と勉強させてもらった。

会場の外もなかなかに興味深かった。
前日のBlack Bear BarでもたくさんのChopperを見かけたが、
今日はその何倍ものバイクがこの界隈にあふれていた。

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バイクが並ぶストリートの視界の先には、マンハッタンの高層ビル群。
このコントラストがたまらない。NYCのショーだということを再認識させてくれた。

ここで子供とタンデムしたFLTRを撮ったのだが、
それから一時間後くらいに会場内で彼らに話しかけられた。
「なぁ、さっき俺たちのこと撮ってたよな?」

僕は一瞬、撮影したことを怒られるのかと思ったのだが…。
彼は名刺を僕に手渡し「あの写真、くれないか?ぜひ欲しいんだ!」
わははは。緊張し損。息子とのバイクでの2shot、画面で見せたらすごく喜んでくれた。
僕はメールで送ることを約束した。いいなぁ。こういうコミュニケーション。


展示会場、ストリート、INDIAN LARRYのブロックパーティ会場…
いろいろと歩き回っているうちに、どうにも体調が優れないことに気づく。
なんだか眠さとダルさに、一気に襲われたような感覚。
…絶対あのファッキンな宿のせいだ。寝不足と時差ボケでフラフラだ。

しかしこんな取材を今後何度できるかわからない。
こんなことでへこたれてなるものか!奮起して撮影再開。

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日が沈んでからも会場は熱気を失わない。
むしろ、ライティングにより雰囲気を増した展示会場では、
昼間よりもバイクが美しく見えた気がした。

ここで、ケイノさんとGOさんの2shotを撮影。

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ケイノさんはNY。GOさんはLA。
日本人がアメリカで認められ、リスペクトされている。
一介の日本人として、フォトグラファーとして、
やはり誇らしい気分に包まれた。

本当に思う。
ここに、BROOKLYN INVITATIONALに来ることができてよかった。

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日本からNYCへ。はるばる旅して辿り着いたのは、
数人の日本人が、アメリカ人たちと肩を並べていた場所。
すごい場所だった。誇らしくさせてくれた場所。ここに来れてよかった。

そして20時過ぎ。
僕はリタイヤ。疲労と睡魔の限界で。わはは。


充足感を胸に、例の宿に戻った僕は、
文字通り「死んだように」眠った。

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続く
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by steeldog_79 | 2015-12-10 17:26 | Report | Comments(0)

ニューヨーク、再び。  ☆★ #07 Sixth Street Specials ★☆

セントラルパークから、地下鉄"F"ラインに乗り込んだ。
マンハッタン、ミッドタウンからダウンタウンへ移動するのだ。

ちなみに前回の渡米時は田舎者丸出しで観光マップを広げていたのだが、
今回はかなり力強い味方、iPhoneのGoogle Mapに助けられている。
目的地を入力すると、地下鉄からバスから徒歩から…
様々なルートの選択肢を与えてくれるGoogle Map。
Wi-Fiさえ繋がれば、このMap片手にどこへでも行ける。
なんとも素敵なアイテムである。

2nd Ave駅で下車し、地上へ。
すぐに目に飛び込んできたのは、壁に描かれたグラフィック。

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ははは!目玉の親父だ。
街の中で親父に出会えたのは鳥取の鬼太郎ロード以来だなぁ。

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ダウンタウン。
ここは、華やかなミッドタウンとは明らかに様相が違う。
昔は観光客が一人で歩くなんて考えられない場所だったとか。
この「下町感」は決して嫌いではないけど。

そういえば、NYCでは以外とISUZUや日野のトラックを見かける。
日本車は世界都市でもガンガンに走っているのだ。

さて、徒歩で10分くらいだろうか。
僕は目的地へたどり着いた。
東海岸のトライアンフ乗りなら誰もが知るレジェンダリー・ショップ、
Sixth Street Specialだ。

ここのメカニックはFumi。僕と同じ歳の日本人だ。
店内に入ると、ハグで迎えてくれた。

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地下のファクトリーで近況を話し合う。
NYCに移り住んで10年ほど。彼はすっかりニューヨーカーだ。
この街の名のある単車乗りなら、Fumiの名を知らない者はない。

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Fumiの師匠である、Hughにも会えた。
背の高い飄々としたオールド・マン。
伝説的メカニックにして、現役のフラットトラックレーサー。
握手した時には、ちょっと震えた。感激でね。

翌日にBROOKLYN INVITATIONALを控えた今夜は、
ブルックリンのBlack Bears Barで前夜祭が行われるらしい。
僕は行く予定がなかったのだが、FumiとHughが行くということで、
じゃあちょっとだけ、と顔を出すことにした。

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Fumiは婚約者のAsamiを迎えに行ってから向かうとのことで、
相変わらずコンディションのいいトライアンフで先に出た。
僕はバスに乗り込んだ。

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初のNYCバス。
トレーラーのような二両編成のバス。
金曜の夕刻ということもあり、なかなかに混雑している。

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このバス、日本のバスと決定的に違うのが
「次は⚫︎⚫︎です」的なアナウンスが一切ないということ。
僕はFumiに教わった停留所をミスしないようにGoogle Mapとにらめっこ。

さらに、降りる時に自動でドアが開いたりもしない。自分でドアを押すのだ。
たまたま僕より先に降りる客がいたからそのシステムがわかったけれど、
知らなかったらパニックだったなぁ。おっかない。

そこから地下鉄に乗り換えてブルックリンへ。
(ちなみにここで乗り口を間違えて慌てて正しい乗り口へ向かったのだが、
一度改札を出たメトロカードで同一の改札はくぐれないらしく、
結局シングルライドチケットを買い直して乗るというトラブルに。
迷いかけた僕を親切に案内してくれた好青年に感謝!)

さて、ようやくBarに到着。
ここは明日のショーのFounderであるJeffの彼女、
サイドカーレーサーでもある(!)Jessicaが営む店。

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パーティはDICE magazineが主催している。
その名もDICE PARTY。INVITATIONALの前夜祭だ。

Barの前には、この街のChopperが全部集まったかのような単車の群れ。

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いやぁ、なんとも…。アメリカで見るChopperってかっこいい。格別だ。
それもBROOKLYNのBarの前なんてシチュエーション。かっこよすぎる。

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BarでFumiと再会。去年は会えなかったAsamiにも会えた。

いやはや、なんともクールな時間だった。
翌日へのテンションも上がったところで僕は帰路へ。

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すっかり慣れつつある地下鉄移動でねぐらへ帰った。

そして例の臭いベッドで就寝。
いよいよ明日は、BROOKLYN INVITATIONALだ。



続く
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by steeldog_79 | 2015-12-03 13:44 | Report | Comments(0)


しゃしんとばいくと。


by steeldog_79

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